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男と女の違い?

クリニックの火曜日は、夜8時までの診療です

5時にいったん閉めて先生と4人で近くに夕食を摂りにいきました。
先生のCOOPERはかわいくておしゃれだけど狭い・・・
次は私が車を出すといったら先生は露骨に嫌がってました。
誰かを乗せてるときはめちゃ安全運転なのにーっ!


最後の患者さんはご本人ではなく患者さんのご両親でした。
交通事故でいわゆる植物状態になった18歳の息子さん
一昔(もっとかな?)前に、脳に電極を埋めて刺激を与えてみるという治療が行われていたようで、その治療法が息子さんに適用できないかどうかのご相談でした。
診察(というか相談)は1時間近くにもなりました。
先生は丁寧に、そしてはっきりした言葉で現状はそう楽観できるものではない旨の説明を
したようでした。
帰りがけにちらりとお母様の目に涙が光っているのが見えました。

先生いわく、お父様は現状を受け入れつつあるが、お母様が望みを捨てきれずに
ひとかけらの可能性を求めて今回も主治医に診療情報提供書を書いてもらって
来た・・・と。

お母様の気持ちを考えると胸がこみ上げてきて目頭が熱くなります。
お腹に宿ったその瞬間から、この世の中で最も愛おしい存在として愛を注ぎ続けてきたのでしょう。生まれる前からこんなに大切な存在なのに、この目で見て、触れて、手をかけ、慈しみ、
語りかけ、会話し、日々の成長を見続けてきた子が、今目の前で物言わぬヒトとして甘んじなければならない状態を受け入れることは容易ではないと思います。

女は感情の生き物
それが自分でもわずらわしいくらいうっとおしいこともあるけれど、それがあるからこそ
まだ生まれてもいない存在にでさえ愛を注げるのだと思う。
失ったからといってすぐに忘れたり諦めたりなんて・・・


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数年前に母を亡くしたことを思い出しました。
心臓の大きな手術の後、意識が覚醒することなく2週間くらい「生かされて」いました。
医師のムンテラからの情報でもうダメとわかってはいたけれど、足が痙攣してビクンと動くだけで、なんだか母が自分の意思で動かしてるのではないか、とか、このまま少しずつ回復してくれるのではないか、なんて、あり得もしないことを勝手に考えている自分がいました。

大切な存在は失いたくない
失いかけたときにはあがいて、あがいて、悲しいくらい情けないくらいあがいてもいいんじゃないかな・・・
おそらく私の場合は失った後でもあがきそうだけど^^;
by yurari-n | 2006-11-07 22:33 | クリニックな日々

ありんこの足跡より小さな日々の記録


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